めがねマガジン

2014.11.03

CATEGORYめがねマガジン , めがね雑学

第二回:めがねのサイズについて

「わたしは顔が小さいから子ども用の枠がちょうどいいわ。でもデザインが子どもっぽくて…」
「ぼくは頭が大きくて、見た目が気に入ったフレームでもかけてみるときつ過ぎる、ということがしょっちゅうなんだ」
というようなお声をよくいただきます。
そうです。
普段はお気になさらないかと思いますが、めがねフレームにも服と同じでサイズがあるんです。
めがねのサイズ表記
これがサイズ表記です!
フレームのテンプル(耳にかける長い部分)の内側に書いてあることがほとんどです。
見方は左から

レンズの幅□フレームの鼻幅-テンプルの長さ(ミリメートル)

です。これは「ボクシング・システム」というサイズ表記の仕方で、国際的な表記方法のひとつです。
 

<フレームデザインにおけるボクシング・システムサイズ表記の一例>

ボクシングシステム
 
1)レンズの幅というのは、「レンズ1枚の1番幅の長い部分の端から端まで」を指します。
ほとんどの場合レンズは横幅の方が長いので、レンズの横幅のことだと言い換えることもできますね。
2)フレームの鼻幅とは、パーツ名称で言うとブリッジと呼ばれる部分の長さです。
これは細かく言うと「レンズ鼻側の端における、反対側レンズとの間隔が1番近い部分の間の距離」のことになります。
3)テンプルの長さは、「テンプルを曲げずにまっすぐに伸ばしたときの長さ」です。
丁番のネジの場所から測って、耳に掛かる部分の端までの長さを指します。
 
ここからは、マニアックな話になりますが、上の画像のサイズ表記が54□16-146なのに対して、
フレームの実寸が53.0mmだったり、17.0mmだったりするのはなぜだと思いますか?
これは、フルリムタイプのフレームの場合、レンズのフチにヤゲンという名前の山を付けるからです!
レンズヤゲン
写真を見てもらうと、レンズのフチが△形に尖っているのが分かると思います。これがヤゲンです。
このヤゲンが0.5mmの高さでレンズ外周に立っています。
すると左右でちょうど1mm分がヤゲン幅となるわけです。
これをフルリムタイプのフレームにはめ込むと…なんとヤゲンがフレームのリムに隠れて、
レンズ幅が1mm短くなったように見えるんですね!
実際にフルリムタイプのフレームをお持ちの方はレンズの横幅を定規で測ってみて下さい。
ボクシング・システムサイズ表記よりも1mm短く見えるはずです。
 
同じ理由で、定規で測ったフレーム鼻幅もサイズ表記より1mm長くなります。
鼻幅の定義が「レンズ鼻側の端における、反対側レンズとの間隔が1番近い部分の間の距離」なので、
リムで隠れているヤゲン部分が本来のレンズの端なんですね。
右レンズと左レンズで0.5mmずつ隠れているので、1mm長くなるというわけです。
 
うーん、とてもマニアック!果たして読者のみなさんに内容が伝わっているのか心配になってきました。
 
実際にめがねを選ぶときには、自分にちょうど良いサイズのフレームの長さを覚えておくと、参考になると思います。
ただし、フレームのデザインによってはヨロイ部分が横に長いものもあります。
その場合、ボクシング・システムのサイズ表記にはヨロイの長さは表されていませんので、注意が必要です。
かけてみたら、思ったより大きかったということもあり得ます!
やっぱりめがねは実際にかけて選んだ方が良いということですね。
 
いろんなデザインのめがねをかけてみたい方は、めがねミュージアムまで、ぜひ足をお運び下さい!
お待ちしております。

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